【2025年版】現地で本当に使える!オーロラ予報おすすめサイト5選

オーロラ

オーロラを「できるだけ確実に見たい」と思ったら、まず頼りになるのが予報サイト。

近年は、オーロラの強さ・発生エリア・雲の動きをリアルタイムで確認できる便利なサイトが数多く登場しています。

ノルウェー北極圏に暮らし、これまで100回以上オーロラを見てきた筆者が、現地で本当に役立つ5つのサイトを紹介します。

SpaceWeatherLiveのKp値チェックから、Windyの雲量マップ、現地のFacebookグループまで──
「今夜チャンスがあるか?」を判断するのに欠かせない情報源をまとめました。

※アプリ派の方はこちらの記事もどうぞ:
【最新版】目的別に選べる!無料のオーロラ予報アプリおすすめ5選

はじめに|予報サイトの活用で“見逃さない旅”を

オーロラは「運次第」と言われますが、実際は準備と情報次第でチャンスを広げられる現象です。

現地では、太陽活動・雲量・ライブ映像など、複数のサイトを組み合わせてチェックするのが一般的。

私自身も観測前には3〜5種類のサイトを確認し、“今日は出そうだなと感じたタイミングで外へ出るようにしています。

こうした「予報の組み合わせ」を上手に活用すれば、天候や運任せではなく、“確率を上げる観測”が可能です。

次の章では、実際に役立っている主要サイトを順番に紹介します。

オーロラの強さをチェックするなら|SpaceWeatherLive

宇宙天気に関する本格的な情報がまとめられたサイト「SpaceWeatherLive.com」。

太陽活動に基づくオーロラの発生予測が見られるほか、オーロラの強さや出現エリアをリアルタイムで確認できます。

SpaceWeatherLive.com
オーロラ予報
オーロラ短期予報 3日間
オーロラ長期予報 約4週間

注目ポイントは「Aurora Forecast」の項目。

ここでは以下の4種類の予報が表示されています:

  • 今日の確率予報
  • 3日間の短期予報
  • 3時間ごとの短期予報
  • 約4週間の長期予報

見るうえで知っておきたいのが「Kp指数」。

これは地磁気の活動レベル(=オーロラの強さ)を表す指数で、0〜9の10段階で示されます。

  • Kp 0~2…Quiet (オーロラは弱い = 見られる可能性が低い)
  • Kp 3…Unsettled (まあまあ)
  • Kp 4…Active (強め)
  • Kp 5~9…Minor – Strong storm (強い = 見られる可能性が高い)

Aurora activity」の「Kp-index」では現在のKp値を、「Auroral oval」では約60分後のオーロラ出現エリアを確認できます。

現在のKp指数
オーロラオーバル60分

ここ数年の予報の中で、私が実際に見た中では Kp値7 が最も高い数値でした。

鑑賞予定日にこのような高い予報が出ていると、やっぱりうれしくなりますよね。でも、Kp値が低いからといって落ち込まなくても大丈夫。

というのも、オーロラを見られるかどうかは、自分が地球上のどこにいるかによって必要なKp値が異なるからです。

こちらのページでは、場所ごとのKp値の目安も確認できるので、ぜひ参考にしてみてください。

たとえば、私が暮らしているノルウェーのスヴァールバル諸島では、Kp値が「2」あれば、肉眼でもオーロラが見られる可能性がかなり高いです。

ただし、スヴァールバル諸島はオーロラベルトよりも北に位置しているため、Kp値が「5」以上になると、オーロラの出現帯(オーロラオーバル)が南にずれてしまうこともよくあります。

また、このサイトに表示されている時刻はすべて協定世界時(UTC)です。旅行先との時差にも気をつけましょう。

  • ノルウェー、スウェーデン:UTC+1時間(表示時刻に1時間プラスで現地時間)
  • アイスランド:UTC+0時間(表示されている時刻=現地時間)
  • フィンランド:UTC+2時間(表示時刻に2時間プラスで現地時間)

💡注意点
サマータイム期間(3月の最終日曜日〜10月の最終日曜日)は、それぞれの現地時間がさらに+1時間となります。

発生エリアの短期予測を見る|AURORA – 30 MINUTE FORECAST

こちらは、アメリカ海洋大気庁(NOAA)の宇宙天気予報センター(SPACE WEATHER PREDICTION CENTER)が提供しているWebサイトです。

人工衛星からの最新データをもとに、約30〜90分後にオーロラが出現するエリアをリアルタイムで予測しています。

サイト上には2枚の地図が表示されていて、
左が北半球(北極)、右が南半球(南極)を示しています。

オーロラ予報30分

地図上に見える緑色のドーナツ状の輪は、オーロラの位置や広がり。

オーロラの活動が強まると、この輪は黄色や赤色に変化していきます。

また、地図の背景には青く明るい部分(昼)と、影になっている部分(夜)が表示されています。

暗いエリアが、実際にオーロラが見えやすいゾーンになります。

なお、こちらのサイトも時刻表示は協定世界時(UTC)です。現地との時差調整をお忘れなく!

リアルタイムの空を確認|ライブカメラ一覧

オーロラ観賞において、見逃せないのが「空のコンディション」。
いくら太陽活動が活発でも、空一面が雲に覆われていたら……残念ながらオーロラは見えません。

そこで役立つのが、空の様子をリアルタイムで確認できるライブカメラです。

The University Centre in Svalbard(UNIS)が運営する光学観測所では、ライブカメラ「Sony A7s All Sky Color Camera」が設置されています。

KHO 天空ライブカメラ

全天をとらえる高感度カメラで、1分ごとに自動更新されているため、

  • 空の雲の様子
  • 今まさにオーロラが出ているか
  • どの方角に見えているか
  • どれくらいの強さか

など、現在の空のコンディションがひと目でわかるのが魅力です。

特にスヴァールバル諸島のロングイェールビーン周辺でオーロラを探すなら、このカメラが一番確実かもしれません。

🌟 他にもチェックできる!世界のライブカメラ

スヴァールバル諸島以外の観賞地にも、オンラインで見られるライブカメラがあります。

旅行前や滞在中に、実際の空の様子を確認するのにとても便利です。

ただし、ライブカメラで映るのは“その地点・その瞬間”の空だけ。
空全体の傾向や、数時間後の天気の変化までは読み取れません。

広域天気と雲量マップをチェック|Windy

オーロラ観賞においては「このあと晴れるかどうか」「近くの別のエリアはどうか」といった“先読み”や“広い範囲の空の把握”もとても大切です。

そんなときに頼れるのが、天気と雲の動きを地図上で視覚的に確認できる予報サイト「Windy」。

このサイトでは、上・中・下層の雲を層別に表示できるだけでなく、時間を進めて雲の流れや変化を予測することも可能なんです。

どの層にどれくらい雲がかかっているのかをチェックすることで、「今日はチャンスあり」かどうかが判断しやすくなります。

✅ オーロラ観賞における雲の層の違い

Windyで雲をチェックする際、特に注目したいのが下層雲(地表〜約2,000m)
この層の雲はオーロラの光を完全に遮ってしまうので、最優先でチェックすべきポイントです。

一方、上層雲(約5,000m以上)であれば、薄ければオーロラが透けて見えることことも。

それぞれの層には、こんな違いがあります:

☁️ 上層雲(約5,000〜13,000m)
ふんわり広がる、白くて薄い雲
オーロラが透けて見えることもある
厚みが出ると、ぼんやりしてしまうことも

難易度:△(条件次第で観賞可能)

☁️ 中層雲(約2,000〜7,000m)
空に“グレーのカーテン”がかかったように、どんより広がる
厚みのある雲で、オーロラの光を遮りやすい
空全体を覆いやすく、観賞の妨げになりがち

難易度:×(観賞はかなり難しい)

☁️ 下層雲(地上〜約2,000m)
どんよりとした低い雲や霧が空を覆う
光をほぼ完全に遮るため、オーロラ観賞には大敵
海や湖の近くでは特に発生しやすく、注意が必要

難易度:✕✕(オーロラ完全ブロック)

Windyの雲量予測

Windyの「Clouds(雲)」レイヤーを使えば、上記3層の雲を個別に見ることができます。

左側メニューをクリックし、「上層雲、中層雲、下層雲」のいずれかを選択すると、地図上にその層の雲の分布が色で表示されます。

✅ 雲の量は “色の濃さ” に注目

雲量の目安
茶色雲が少ない(オーロラのチャンス大!)
青・緑雲が多め(一部覆われている可能性あり)
白〜グレー雲が厚く密度が高い(見える確率は低い)

画面下の時間バーを動かすことで、数時間先の雲の動きも予測できます。

ノルウェーでのオーロラ鑑賞に

Windy」は世界中どこでも使えるツールですが、もしノルウェーでオーロラ観賞を予定しているなら──
現地の空模様をピンポイントで把握できる、信頼性の高いローカル天気サイト「Yr.」が役立ちます。

このサイトはノルウェー気象研究所が提供しており、現地の人たちにも広く使われていて、その精度の高さもお墨付きです。

オーロラ観賞に欠かせない雲の量や風の強さ、体感温度まで、1時間ごとにチェックできるのが大きな魅力。

Yr. 天気予報(トロムソ)

特に「Details」タブでは、空を覆う雲の割合が確認できるため、「今日は晴れていそうだけど、実際どうかな?」というときにも便利です。

また、気温だけでなく風や湿度を加味した“体感温度”も表示されるので、外に出る際の服装選びにも役立ちます。

さらに「Other conditions」タブを開くと、簡易的なオーロラ予報やライブカメラもチェック可能。

Yr. オーロラ予報

スヴァールバル諸島でも比較的精度が高く、現地での天気確認にはかなり重宝されています。
ただし、極地の天気はとても変わりやすいため、予報は当日〜翌日程度の参考にとどめるのが◎です。

現地の声で最終確認|Facebookグループ活用法

スヴァールバル諸島でオーロラ観賞をしている人たちが集うFacebookグループ「Nordlys i Longyearbyen…. Aurora Boreal」。

そこでは、リアルタイムで観測情報がシェアされています。

誰かがオーロラを目撃すると、写真とともに

  • 今どの方向に見えているのか
  • 街中からも見えるほどの強さか

といった具体的な情報を投稿してくれるので、とても参考になります。

投稿が活発になってきたら、「そろそろ強いオーロラが出ているかも!」と気づく目安にもなりますね。

なお、ノルウェー(トロムソ)やアイスランドなど、他の国や都市にも地域別のオーロラ情報グループがあるようなので、旅先に応じて探してみるのもおすすめです!

まとめ|オーロラを見逃さない5つのポイント

今回は、私が実際に活用しているオーロラ関連サイトの中から、観測の準備に本当に役立つ5つの情報源を紹介しました。

オーロラを観測するとき、いつも行っているのが次の5つのチェックです。

オーロラ観測前に確認する5ステップ
  1. Kp指数 (オーロラの強さ) をチェックする
  2. 30〜90分後のオーロラ発生エリアを確認する
  3. ライブカメラで現在の空の様子を見る
  4. 天気予報で雲量や体感温度をチェックする
  5. SNSや現地のコミュニティ投稿でリアルな情報を確認する

この5つを押さえれば、オーロラとの遭遇率は確実にアップします!
旅の前も、旅の最中も、“空を見上げるワクワク”をぜひ味わってみてくださいね。

アプリと使い分けるコツ

この記事ではPCやブラウザで見られるサイトを紹介しましたが、
現地でのリアルタイム確認にはアプリの併用が便利です。

スマホアプリなら通知機能でKp値の急上昇を知らせてくれたり、現在地周辺のオーロラ出現確率をすぐ確認できます。

ちなみに私自身は、極夜の時期になるとリビングにタブレットを置いて、ライブカメラや予報サイトを常時表示しながらスタンバイ。
観測中や外出中は、アプリの通知機能を活用してチャンスを逃しません。

サイトで予報を立て、アプリで実際の状況を確認する──
そんなふうに使い分けることで、オーロラを見逃す確率をぐっと減らせます。

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