オーロラ旅行の荷造りって、
「とりあえず暖かい服とカメラがあればいいかな?」と思いながらも、
どこまで準備すればいいのかイメージしづらくないでしょうか。
行き先は、真冬の北欧・北極圏。
気温は0〜−20℃、場合によってはそれ以下。
準備を間違えると、オーロラが出たのに寒さに耐えられず30分で撤退……みたいなことも、実際によくあります。
そこでこの記事では、冬の北欧・北極圏でオーロラ観賞をする人向けに、
「何を持っていけばいいか」をチェックリスト形式でまとめました。
北極圏在住の経験をもとに、−10〜−20℃の屋外で数時間待つことを想定した“現地目線の持ち物リスト”です。
防寒の詳しい選び方やコーディネートは、別記事の「北欧・北極圏のオーロラ服装ガイド↗」にまかせて、ここではスマホ片手に“持った/持ってない”を確認できる実用メモとして使ってもらえればうれしいです。
先に一覧だけ見たい人は、下の『チェックリストまとめ』へどうぞ →
このチェックリストの想定シーンと使い方
この持ち物リストは、
「初めてオーロラを見に行く人」
「久しぶりに北欧・北極圏に行く人」向け に作っています。
弾丸2〜3泊のオーロラツアーでも、1週間前後の周遊+オーロラ旅でも、
“とりあえず何を持てば大きく失敗しないか”を一通りカバーするイメージです。
主に北欧エリアのオーロラ旅行を想定して書いていますが、カナダやアラスカなど他の北極圏エリアでも、基本的な持ち物はほぼ同じです。
使い方はシンプル:
- 出発前にざっと読み、足りないものをメモする
- 荷造りのときに、スマホ片手に「持った/持ってない」をチェックする
- 防寒アイテムで迷ったときだけ、服装ガイドの記事で選び方を確認する
こんな感じで、“荷造りのチェックリスト”として気楽に使ってみてくださいね。
オーロラ観賞で絶対に忘れちゃいけない持ち物チェックリスト10選
細かい解説の前に、まずは「これだけは絶対に用意してほしい」という必須アイテムを先にまとめます。
この10項目のうち、上から8つは「氷点下で安全・快適に外に立っていられるための“防寒の必須装備”」です。
残り2つは、スマホや撮影をしっかり使いたい人にとっての“ほぼ必須アイテム”として入れています。
✅ 必須10アイテム
- 寒冷地対応の防寒ジャケット(ダウンなど)
街用の薄いダウンでは心もとないので、「防風・防水」で中綿がしっかり入った本気アウターを1枚。
- 防寒パンツ(スキーパンツなど)
上半身ばかり重ね着しても、足がスースーしていると体全体が冷えてきます。ジーンズだけはNGです。
- 防寒インナー上下セット(長袖インナー+インナータイツ)
肌に一番近い「ベースレイヤー」。上下セットでしっかり揃えておくと、上に重ねる服の性能もしっかり発揮されます。
- 氷点下対応の防寒ブーツ
本格的な雪国向けの防寒ブーツを。
防水で、ソールが分厚く、滑りにくいものが◎。足先が冷えると、その時点で屋外待機がつらくなります。
- ウール靴下(2~3足)
綿よりもウールが圧倒的に優秀。重ね履きしやすいように、厚手とやや薄手を組み合わせて持っていくのがおすすめです。
- ミトン手袋+薄手インナー手袋
5本指のグローブより、ミトンのほうが圧倒的に暖かいです。スマホやカメラ操作用に薄手インナーがあると便利。
- ニット帽(耳まで隠れるタイプ)
耳が出ていると、体感温度が一気に下がります。耳まで覆える、厚手のニット帽を1つ。
- ネックウォーマー
首元〜口元まで覆えるものが1枚あるだけで、顔の痛みをかなり防げます。マフラーよりも使い勝手がいいです。
- モバイルバッテリー
特に iPhoneユーザーや、スマホだけで撮影・オーロラ予報・地図をフル活用する人は、モバイルバッテリーが1つあると安心です。
機種や使い方によっては「なくても何とかなる」場合もありますが、はじめて冬の北欧に行く人には、保険として入れておくのをおすすめします。
- カメラ / スマホ+三脚などの撮影セット
綺麗なオーロラを写真に残したい人は、手ブレ対策としてミニ三脚でも良いので用意を。
このあとで、全身の防寒アイテムをもう少し細かくチェックできるリストや、
「どこにお金をかけるべきか」「ツアー待機を快適にする小物」も紹介していきます。
オーロラ観賞の防寒アイテムチェック|全身の服装リスト
必須アイテム10個で全体像はつかめたと思うので、
ここでは上半身・下半身・末端(手足・頭まわり)ごとに「詰め忘れ防止用の防寒リスト」をまとめておきます。
荷造りのときに、このパートを見ながら
全身のバランスがとれているかをチェック してもらえればOKです。
※防寒の詳しい選び方や枚数の目安は、別記事の「オーロラ服装ガイド↗」で詳しく解説しています。
上半身の防寒アイテム
▼上半身
下半身の防寒アイテム
▼下半身
※ミドルレイヤー(裏起毛パンツなど)は、−10℃前後までならナシでもOK、−20℃近い日は追加して「3枚構成」にするのがおすすめです。
末端の防寒アイテム(手・足・頭まわり)
▼末端(手・足・頭まわり)
※まずは「厚手ウール靴下」を最優先で。
余裕があれば、重ね履き用に薄手ウール靴下もあると、気温や体感に合わせて温度調整しやすくなります。
オーロラ観賞で最優先したい末端(手・足・顔)の防寒
全身の防寒アイテムをリストアップしましたが、実際に現地でオーロラを待っていると、いちばん先に限界が来やすいのは「手先・足先・顔まわり」です。
どれだけ良いダウンを着ていても、ブーツや靴下、手袋を後回しにすると
「足の感覚がない」
「指が痛くて写真どころじゃない」
という状態になりがちです。
防寒の予算や荷物に限りがあるなら、まずは次の3つを優先してあげてください。
①「そこそこ」ではなく、本気の防寒ブーツ
雪国向けの冬用防寒ブーツで、防水&滑りにくいソールのものを。
足先が冷えると、その時点で外にいられる時間が一気に短くなります。
② 厚手ウール靴下をケチらないこと
「なんとなくの靴下1足」ではなく、きちんと暖かい厚手ウール靴下を2〜3足。
足先の快適さは、ブーツよりも“靴下”で差が出ることも多いです。
③ ミトン手袋+インナー手袋で“二重構造”にする
5本指グローブだけより、ミトン+薄手インナー手袋の二重構造のほうが圧倒的に暖かく、カメラやスマホ操作もしやすくなります。
この3つに加えて、耳まで覆えるニット帽 と、口元~鼻まで上げられるネックウォーマー も“末端の防寒”の一部です。
上半身のダウンやアウターは現地レンタルでも何とかなることが多いですが、
手・足・顔まわりは“自分に合ったもの”を日本で用意しておく ほうが安心です。
オーロラ撮影・夜間観賞に必要なカメラ&スマホまわりの持ち物
オーロラは「目で見るだけ」でも十分感動しますが、あとから振り返ったり、家族や友人に見せたりするために、せっかくなら写真や動画にも残したいところです。
ただし、真冬の北欧・北極圏のオーロラ撮影には、
‐ 暗闇での操作が難しい
‐ 寒さでバッテリーが一気に減る
という“オーロラ特有の条件”があります。
ここでは、スマホ派とカメラ派、それぞれに必要な撮影アイテムと、両方に共通する電源まわり・夜間観察アイテムを整理しておきます。
スマホ派に必須な撮影アイテム
スマホのカメラ性能がかなり上がってきているので、「とりあえずスマホで撮れればOK」という人も多いと思います。
その場合でも、最低限これだけは意識しておくと、さらに綺麗なオーロラ写真が撮れるはずです。
▼スマホ撮影グッズ
※特に iPhone は寒さに弱く、残量があっても急に電源が落ちる ことも。
ポケット内側で温めるだけでも差が出ます。
カメラ派に必須な撮影アイテム
「せっかく行くなら一眼やミラーレスでガッツリ撮りたい」という人は、アイテムの数が増えるぶん、“忘れ物”もしがちです。
最低限、次のセットを意識して準備しておくと安心です。
▼カメラ撮影グッズ
スマホ派・カメラ派共通であると安心なアイテム
スマホ派・カメラ派共通で用意したい“電源まわり”
スマホでもカメラでも、冬のオーロラ旅で共通する一番の敵は「バッテリーの消耗」です。
撮影だけでなく、オーロラ予報・地図アプリ・ツアー会社との連絡など、電源がないと不安になりやすい場面も多いので、ここはしっかり準備しておきましょう。
▼共通の電源まわり
オーロラツアー&長時間待機を快適にするアイテム
オーロラツアーでは、バスやミニバンで移動しながら、郊外の暗い場所で外に出て長時間待つことが多いです。
同じマイナス気温でも、待ち時間をどう過ごすかで「楽しい夜」になるか「つらいだけの夜」になるかがけっこう変わってきます。
ここでは、“オーロラが出るまでの待ち時間”を少しでも快適にするための持ち物 を中心にピックアップします。
▼待ち時間にあると助かるもの
ちなみに、オーロラ観賞のあとにどっと疲れが出て、お腹が空いてしまう人も多いです。
私自身も、氷点下の中で数時間オーロラを待ったあとは小腹が空いてきて、
カップラーメン や インスタント春雨スープ をよく食べています。
部屋でさっと作れる温かい軽食が1〜2個あると、「寒い夜を乗り切ったごほうび」的にうれしいので、荷物に余裕があれば入れておくのもおすすめです。
冬の北欧で滞在中ずっと使う“街歩き&日中観光”の持ち物リスト
オーロラ観賞がメインでも、日中は街歩きやフィヨルド観光、カフェ巡りなど、ふつうの観光の時間もたっぷりあると思います。
「日中用の持ち物」と「オーロラ用の持ち物」を完全に分けてしまうと荷物が増えてしまうので、できるだけ両方で使い回せるアイテムを選ぶのがおすすめです。
ここでは、街歩きとオーロラツアーのどちらでも活躍する持ち物 に絞ってリストアップします。
リュック&貴重品ポーチ|オーロラツアーでもそのまま使えるバッグ
▼バッグまわり
街歩き&日中観光の便利アイテム
▼街歩きで役立つもの
▼滑り対策(必要な人だけでOK)
オーロラ旅行の体調管理アイテム&貴重品チェック
冬の北欧・北極圏のような環境が厳しい場所では、ちょっとした体調不良が旅全体に大きく影響します。
使い慣れた薬やケア用品を少しだけ持っていくだけでも、不安はかなり減るはずです。
さらに、パスポートやクレジットカード、保険まわりでトラブルがあると、そもそも旅を楽しめなくなってしまいます。
ここでは、出発前にサクッと確認しておきたい「体調管理アイテム」と「貴重品・書類」をまとめておきます。
体調管理&トラブル対策アイテム
▼体調を崩さないための基本セット
乾燥と冷気から肌を守るケア用品
冬の北欧・北極圏は、日本よりも「乾燥×冷気」の刺激がかなり強めです。
私が暮らしているスヴァールバルでは、
真冬だと室内干しの洗濯物が2〜3時間で乾いてしまうくらい空気が乾いています。
日本の冬の感覚のままで来ると、唇や手、顔まわりがあっという間にカサカサになりがちです。
▼乾燥・冷気対策
あると安心な日用品セット(アメニティが少ないホテル対策)
オーロラ旅行だからといって、洗面用具が特別になるわけではありませんが、
北欧のホテルは日本と違い、アメニティがかなりシンプル。
基本的にスリッパは置いていないところが多く、
ソープ類も「オールインワン1本だけ」
または「ボディソープ+シャンプーのみ」というホテルがほとんどです。
▼日用品の目安
最低限おさえたい貴重品・書類
▼これだけは絶対に忘れたくないもの
これらは、忘れると旅そのものに影響が出るものばかりです。
出発前と前日の2回はチェックしておくのがおすすめ。
記事の最後に「チェックリスト一覧まとめ」を用意しているので、荷造りの最終確認に使ってみてください。
オーロラ旅行で“持ってきたけどほとんど出番がなかったもの”実例

最後に、在住者の視点から「正直ほとんど出番がなかった…」というアイテムも挙げておきます。
もちろん旅のスタイル次第ですが、荷物を減らしたい人は、このあたりを削る候補にしてもOK です。
- 街用コートや薄手ダウンを何着も
「街歩き用にオシャレなコート」「夜用に薄手ダウン」…と、アウターを2〜3着持ってきても、真冬の北欧・北極圏では結局一番あたたかいアウターしか着ないことがほとんど。
室内はどこも暖かいので、軽いカーディガンやニット+しっかりした防寒ジャケット の組み合わせで十分です。
- 大量の着替え(ニット・パンツなど)
「毎日ぜんぶ着替えたい」と思ってニットやパンツをたくさん持ってくると、スーツケースの半分以上が服でパンパンに…となりがち。
冬の北極圏は汗をかく場面が少なく、
“インナーをこまめに替える+ミドルは着回す”くらいで十分まかなえることが多いです。
- 分厚いマフラーとネックウォーマーを両方
首まわりの防寒はとても大事ですが、マフラー+ネックウォーマーを両方フル装備にすると、かさばるわりに出番が偏りがち。
オーロラ観賞がメインなら、口元〜鼻まで上げられるネックウォーマー1つに絞る ほうが、荷物も軽く、使い勝手も良いです。
- ヒールのある靴・革靴
「ディナー用に…」とヒールや革靴を持ってきて、雪道が怖くて一度も履かなかった、という声は多いです。
北欧のレストランは基本的にブーツやスニーカーでもまったく問題ないので、
防寒ブーツ+街歩き用のフラットシューズ くらいに絞るのがおすすめです。
- ドライヤーや大きなヘアアイロン
ほとんどのホテルにドライヤーは備え付けられているので、自前のドライヤーは「念のため持ってきたけれど一度も使わなかった」というケースが多いです。
電圧やプラグの問題もあるので、
どうしても必要な人だけ小さめのヘアアイロンを1本、くらいの感覚でOKです。
- カイロを“箱買い”レベルで大量に
カイロ自体はあると便利ですが、箱ごと持ってくると、正直余らせがちです。
北欧では日本ほど身近には売っていないものの、使う予定の日数に合わせて
「1日あたり1〜2枚+少し予備」くらいを日本で用意しておけば十分。
スーツケースのスペースを圧迫するほど大量に持っていく必要はありません。
チェックリストまとめ|オーロラ旅行の持ち物を一気に確認
ここから先は、この記事で紹介してきた持ち物を「アイテム名だけ」でまとめたチェックリストです。
荷造りの前日〜当日に、スマホやPCからそのまま✅を入れながら確認できます。
※ページを再読み込みするとチェックはリセットされます。
必要な人は、メモアプリにコピペしたり、印刷してから使ってください。
▼オーロラ観賞で絶対に忘れたくない必須アイテム10個
防寒アイテムチェック(全身)
▼上半身
▼下半身
▼末端(手・足・頭まわり)
オーロラ撮影に必要なカメラ&スマホまわりの持ち物
▼スマホ撮影用
▼カメラ撮影用
▼共通であると安心な“夜用アイテム”
▼電源まわり(スマホ派・カメラ派共通)
オーロラツアー&長時間待機を快適にするアイテム
滞在中ずっと使う“街歩き&日中観光”の持ち物
▼バッグまわり
▼街歩きで役立つもの
▼滑り対策(必要な人だけ)
体調管理&トラブル対策アイテム
▼体調を崩さないための基本セット
▼乾燥と冷気から肌を守るケア用品
▼あると安心な日用品セット
▼最低限おさえたい貴重品・書類・通信手段
