旅行の楽しみといえば、やっぱりその土地ならではのグルメ。
特に寒い場所でいただく温かい料理は、体だけでなく心までほっとさせてくれるものです。
「せっかく行くなら、現地ならではの“特別な一皿”を味わいたい…!」という方も多いのでは?
そこで今回は、スヴァールバル諸島で「ちょっと特別なディナー」を楽しみたいときにぴったりのレストランをご紹介します。
ご紹介するのは、ロングイェールビーンにある、地元食材をふんだんに使ったコース料理が味わえるこちらの2店。
どちらも高評価を集めている人気店で、スヴァールバルらしい雰囲気や味わいが楽しめます。
- 世界最北のレストランが気になる
- スヴァールバルで特別な食事をしたい
- 北極圏の食文化に興味がある
実際に両方のお店を訪れた体験をもとに、店内の雰囲気や料理の感想、ちょっとした注意点なども交えながらご紹介していきます。
※この記事の内容は2023年4月11日時点の情報です。最新情報は各レストランの公式サイトをご確認ください。
Gruvelageret|鉱山の面影を残す、静かな隠れ家レストラン

「Gruvelageret(グルーヴェラゲレ)」は、かつて鉱山会社の倉庫として使われていた建物を活用したレストラン。
1946年に建てられた建物を復元し、スヴァールバル諸島の炭鉱の歴史と物語を感じられる空間に生まれ変わりました。
街の中心部から離れた場所に、ひっそりと佇む一軒。
まるで“北極圏の隠れ家”のような特別感が魅力です。
ちなみに、水道は通っておらず、そんな不便ささえもこの店ならではの味わいに。
店内の雰囲気


木材を基調とした温もりのある内装に、キャンドルの柔らかな明かり。
静かで落ち着いた空間で、ゆっくりとディナータイムを楽しめます。
今回はオフシーズンの営業開始時間に訪れたので、最初は貸し切り状態。
19時を過ぎたあたりから他のお客さんも増えてきて、店内はにぎやかになっていきました。
メニューと料金
通常は以下のコースが提供されています:
- 4品コース:NOK 1,249(約16,000円)
- ワインペアリング:NOK 750(約9,800円)
*1NOK=13円で概算
北欧らしい技法と、北極圏の素材を活かした創作料理が並びます。
コースの内容は季節ごとに変わるので、予約前に公式サイトを確認しておくのがおすすめ。
今回は、オフシーズン限定の「3品コース(749 NOK)」をいただきました。

前菜:軽く焼いたスモークサーモン

メイン:豚肉のグリル+キムチ風味のソース

デザート盛り合わせ:
・カルダモンとブラウンバターのアイス
・アーモンド&ゆずパウダーのクレーム・アングレーズ
・タルト仕立てのプレート
品数は少なめでも、一皿ごとのボリュームがしっかりあるので、満足度も◎
※予約は必須
オンライン予約はこちらから
→ Gruvelageret公式サイト
※支払いはクレジットカードのみ対応
アクセス方法

Gruvelageretは、ロングイェールビーンの町の中心から少し離れた郊外に位置しています。
近くにはLongyear氷河もあり、景観も楽しめるロケーション。
徒歩でもアクセス可能ですが、街中から歩くと約40分。
特に極夜シーズンは視界が悪く、ホッキョクグマへの警戒も必要なため、タクシーの利用がおすすめです。
Huset||洗練された空間で味わう、北極圏×モダンなコース料理

「Huset(フーセ)」は1951年に建てられた歴史ある建物を活用したレストラン。
かつては郵便局、映画館、空港のターミナル、学校など、地域に根ざした多目的施設として使われていましたが、1977年に本格的なレストランとして生まれ変わりました。
現在は、スヴァールバル諸島の漁師や猟師と提携し、北極圏らしい個性的な食材を活かした料理を提供。
ここでしか味わえない一皿に出会えると評判です。
ワイン好き必見!
15,000本以上のワインセラーも併設
1990年代に設立されたワインセラーには、15,000本を超えるワインがずらり。
北欧最大級とされており、ワイン好きならぜひ訪れておきたい名所です。
見学やテイスティング体験もできるので、気になる方は事前に問い合わせを!
店内の雰囲気


店内は洗練されたモダンな空間で、ほどよい落ち着きと気軽さが同居しています。
壁にはスヴァールバルの自然や動物をモチーフにしたアート作品が飾られていて、北極圏の空気感をそっと感じられる演出が◎
先に紹介した「Gruvelageret」が“隠れ家のような特別感”なら、Husetはもう少しカジュアルで入りやすい雰囲気。
おひとりさまでも居心地よく過ごせそうです。
今回は18時のオープン直後に訪れたところ、最初は貸し切り状態!
その後、19時を過ぎると地元の人や観光客が続々とやってきて、落ち着いた中にもほどよい賑わいのある空間になっていました。
メニューと料金
- 12品のコース料理:NOK 2,200(約28,600円)
- ワインペアリング:NOK 980(約12,700円)
*1NOK=13円で概算
季節ごとに内容が変わるコースは、スヴァールバルの旬食材を活かしたクリエイティブな一皿ばかり。
味はもちろん、盛り付けも美しく、まさに特別な日のためのディナーといった印象です。
今回いただいたメニュー(一部):






デザートも贅沢!

クラウドベリーのムース

デザートだけで3品!最後まで楽しめる構成でした。
ノンアル派にも優しい「ドリンクペアリング」
「Huset」のもうひとつの魅力が、ノンアルコールペアリングの存在。
各料理に合わせて、特別なソフトドリンクが一皿ごとに提供されます。
私も今回こちらを注文しましたが、どのドリンクも料理とよく合い、最後まで満足感たっぷりでした。
お酒が飲めない方や妊娠中の方にもおすすめです!
※予約は必須
オンライン予約はこちらから
→ Huset公式サイト
※支払いはクレジットカード対応
アクセス方法

「Huset」はロングイェールビーン中心部から徒歩約30分。
「Gruvelageret」よりは近いですが、道中は暗くなりやすいため、タクシーの利用が無難です。
建物は2フロア構成:
- 1階:レストラン
- 2階:イベント会場・バーなど

服装&チップについて
海外のレストランに行くときって、「何を着ればいいんだろう?」とちょっと悩みますよね。
でもご安心を。スヴァールバル諸島ではアウトドアウェアが“普段着”の定番。
ヨーロッパの都市に比べて、かなりラフな格好の人が多いのが特徴です。
とはいえ、「Gruvelageret」や「Huset」など、特別なディナーの場では、
“ほんの少しだけきれいめ”な服装にするのがおすすめ◎
女性なら…
- 清潔感のあるブラウスやニット
- ロングパンツやきれいめなデニム
- ストールやアクセサリーでさりげないおしゃれ感をプラス
男性なら…
- 襟付きシャツや上品なセーター
- チノパンやスラックスなど、動きやすく落ち着いたボトムス
現地の人はアウトドアパンツのまま来る人もいれば、
観光客の中にはジャケットやワンピースでしっかりドレスアップしている人も。
「ちょっとだけ気を遣えばOK」くらいの気軽さで大丈夫です。
チップについて
スヴァールバル諸島では、チップの習慣はありません。
レストランの料金には、すでにサービス料が含まれているため、チップの支払いは基本的に不要です。
まとめ
今回は、スヴァールバル諸島で“ちょっと特別なディナー”を楽しめる【Gruvelageret】と【Huset】の2つのレストランをご紹介しました。
実際に訪れてみて感じたポイントを簡単に比べてみると…
Gruvelageret | Huset | |
---|---|---|
料理・味 | ||
雰囲気 | ||
サービス | ||
価格 | ||
アクセス |
雰囲気を重視するなら
→ 鉱山の面影が残る、静かな隠れ家「Gruvelageret」
食材や料理へのこだわりを楽しみたいなら
→ 北極圏ならではの創作料理が並ぶ「Huset」
北極圏で味わう特別なディナーは、きっと旅のハイライトになるはず。
スヴァールバルで過ごす一夜に、ぜひ“ちょっと贅沢なひととき”を加えてみてくださいね!