“世界の果て”という言葉がよく似合う、北極圏のスヴァールバル諸島。
ロングイェールビーンへの行き方も、事前に流れをつかんでおけば、そこまで難しくありません。
日本から行く場合は、ノルウェー本土を経由して飛行機で向かうのが基本です。
はじめて調べると、
「オスロで前泊した方がいい?」
「トロムソ経由便はどう乗り継ぐの?」
「空港から市街地まではどう移動するの?」
と気になることも多いはず。
この記事では、予約から到着までの流れに沿って、初めての方が知っておきたいポイントをわかりやすくまとめました。
スヴァールバル旅行全体の基本情報を先に知りたい方は、こちらのまとめ記事 も参考にしてみてください。
- ロングイェールビーンへの基本ルート
- 航空券の予約時に確認したいポイント
- オスロで前泊した方がいいケース
- トロムソ空港での乗り継ぎの流れ
- 空港から市街地へのアクセス方法
航空券の探し方と予約のポイント

日本からロングイェールビーンへ行く基本ルート
スヴァールバル諸島へのアクセスは、時間こそかかるものの、意外とシンプルです。
日本からロングイェールビーンへ向かう場合は、まずノルウェーの首都オスロへ向かい、そこからスヴァールバル諸島(ロングイェールビーン)へ向かうのが基本の流れになります。
航空券は、日本からオスロまでの区間と、オスロからロングイェールビーンまでの区間を分けて予約することが多いです。
一方で、スカンジナビア航空では、時期によって日本からロングイェールビーンまで通しで予約できる場合もあります。
日本へ一時帰国するときは、ヘルシンキ、ストックホルム、コペンハーゲンなど、北欧の主要空港を経由するフライトを利用することがほとんどです。
ヨーロッパ内であまり南へ下りすぎるより、北欧側のハブ空港を使ったほうが、全体の所要時間も比較的短く、移動の負担を抑えやすいと感じています。
ロングイェールビーン行きのフライト情報
スヴァールバル諸島で利用できる空港は、「Svalbard Airport」のひとつだけです。
航空券を検索するときは、目的地を 「Longyearbyen(LYR)」 に設定しましょう。
ロングイェールビーン行きの便を運航しているのは、主に次の2社です。
- スカンジナビア航空(Scandinavian Airlines)
- ノルウェー・エアシャトル(Norwegian Air Shuttle)
いずれも、オスロからの直行便、または北ノルウェーのトロムソを経由する便を運航しています。
フライトスケジュールは季節によって変わりますが、ここ最近の傾向としては、4月〜9月は直行便が多く、10月〜3月はトロムソ経由便も比較的多くなります。
✅ 所要時間の目安
- オスロ → ロングイェールビーン(直行便):約3時間
- オスロ → トロムソ経由 → ロングイェールビーン:約4時間
航空会社ごとの特徴
スカンジナビア航空はスカイチーム加盟の航空会社、ノルウェー・エアシャトルはLCC(格安航空会社)ですが、価格、飛行時間、サービスに大きな差はありません。
一方で細かく見ていくとそれぞれに違いがあります。
- 機内Wi-Fiが15分間無料
- 機内持ち込み手荷物は運賃タイプにより合計10kgまで
(スカンジナビア航空は8kgまで)
- コーヒー、紅茶が無料
- 各座席にUSB電源あり
- オンライン予約やセルフチェックインで日本語表示が可能
また、これはあくまで現地在住の筆者の体感ですが、悪天候時はノルウェー・エアシャトルのほうが前日までに欠航判断を出しやすく、スカンジナビア航空のほうが当日直前まで運航をねばる印象があります。
さらに、スヴァールバル路線は到着機の折り返しで運航されるため、スヴァールバル現地の天候が問題なくても、ノルウェー本土側の天候や運航状況の影響で欠航になることがあります。
冬の旅程を組むときや、できるだけ予定どおり移動したいときは、こうした傾向も頭に入れておくと安心です。
航空券の予約時に確認したいポイント
航空券を予約するときは、価格だけでなく、経由地や乗り継ぎ時間の見え方もあわせて確認しておくのがおすすめです。
ノルウェー・エアシャトルの予約画面では、トロムソ経由便でも一見すると直行便のように見えることがあります。
所要時間が4時間を超えている場合は、途中でトロムソを経由する便の可能性が高いため、便名や経由地の表示まで確認しておくと安心です。

スカンジナビア航空では、トロムソでの乗り継ぎ時間がかなり短く見える旅程が表示されることがあります。
はじめて見ると不安になるかもしれませんが、こうした旅程は航空会社側もその流れを前提に組んでいるため、極端に心配しすぎなくても大丈夫です。
実際に、筆者もトロムソ経由便で40分の乗り継ぎ便を何度も利用していますが、これまで大きな問題になったことはありません。
ただし、トロムソでは一度機内を出て出国手続きが必要になるため、実際の流れは事前に知っておくと安心です。詳しくは後半で紹介します。


また、日本からオスロへ到着する時間によっては、そのまま当日中にロングイェールビーン行きの便に接続するのが難しいこともあります。
予約時は、乗り継ぎ時間に無理がないかを確認し、必要であればオスロ前泊も視野に入れておきましょう。
別切りの航空券で同日乗り継ぎをする場合、筆者の経験では、オスロで少なくとも2時間半ほどあると比較的余裕があります。
ただし、到着便の遅延や荷物の受け取り、空港の混雑状況によっても変わるため、初めての方や冬の移動では、もう少し余裕を持たせておくと安心です。
オスロ空港からスヴァールバル諸島へ

オスロに到着したあとは、ロングイェールビーン行きの便に乗り継ぎます。
ここでは、前泊の考え方、出発当日の動き、トロムソ経由便での流れを順番に紹介します。
ノルウェー首都オスロで前泊するのが基本
ロングイェールビーン行きの便は、午前発が中心です。
3月〜8月の観光ハイシーズンには午後出発の便もありますが、日本や他のヨーロッパの都市から乗り継ぐ場合は、オスロで前泊が必要になるケースが多いでしょう。
とくに、夕方以降にオスロへ到着し、翌朝ロングイェールビーン行きの便に乗るような旅程では、空港周辺で1泊しておくと移動がかなり楽になります。
翌朝の出発をできるだけスムーズにしたい方は、空港直結ホテルや徒歩圏内のホテルを選ぶのがおすすめです。
✅ 空港から徒歩圏内のホテル
一方で、「せっかくなら首都オスロの雰囲気も楽しみたい」という方は、市内泊という選択肢もあります。
秋〜冬は日が短く、観光できる時間は限られますが、夏は夜遅くまで明るいため、到着後にオスロ市内を少し歩くだけでも旅気分を味わえます。
翌朝の移動のしやすさを優先するなら空港泊、オスロ観光も少し楽しみたいなら市内泊、と考えると決めやすいです。
オスロ空港周辺で1泊する場合、空港から徒歩で行けるホテルと、シャトルバス移動が必要なホテルがあります。
シャトルバス利用のホテルのほうが宿泊料金は安めなことが多いですが、空港シャトルバスは無料ではありません。
人数によっては、バス代を含めると徒歩圏内のホテルとあまり差が出ないこともあるので、予約前に合計金額で比べてみるのがおすすめです。
オスロ空港は何分前に到着すれば安心?


ロングイェールビーン行きの便に乗る日は、通常なら出発の1時間30分前、夏のバカンスシーズンなど混雑しやすい時期は2時間前を目安にオスロ空港へ到着しておくと安心です。
✅ 航空会社のチェックイン締切時間の目安
- スカンジナビア航空:出発の45分前
- ノルウェー・エアシャトル:出発の45分前
オスロ空港はノルウェー国内最大級の空港ですが、自動化が進んでいて、チェックインや手荷物の預け入れも比較的スムーズです。
そのため、前日に空港周辺で泊まっている場合は、極端に早く着きすぎなくても問題ないことが多いです。
実際に、スヴァールバル在住の筆者も、前日に空港から徒歩圏内のホテルに泊まっているときは、出発の1時間15分前くらいを目安に空港へ向かうことが多く、このくらいで困ったことはありません。
ただし、夏の旅行シーズンや出発便が重なる時間帯は、保安検査や出国審査にいつもより時間がかかることがあります。
特に直行便を利用する場合は、オスロで出国審査が必要になるため、心配な方は少し早めに到着しておくとより無難です。
※補足
オスロ空港では、2025年10月から EES(出入域システム)の段階導入が始まっています。
EU・EEA・EFTA以外の国籍の旅行者は、出入国時に指紋や顔画像の登録・確認が行われる場合があり、時期や時間帯によっては以前より手続きに時間がかかることもあります。
トロムソ空港での乗り継ぎ【往路】の流れ

少し注意したいのが、トロムソ経由便でロングイェールビーンへ向かう場合です。
ノルウェー本土はシェンゲン圏ですが、スヴァールバル諸島はシェンゲン圏外。
そのため、オスロからロングイェールビーンへ向かうトロムソ経由便では、途中のトロムソ空港で降りて出国審査を受ける必要があります。
✅ 乗り継ぎの流れ(往路)
- オスロからロングイェールビーンまでの搭乗券は1枚
(オスロ → トロムソ、トロムソ → ロングイェールビーンは同じ座席) - トロムソに到着したら、いったん全員が飛行機を降りる
- 機内に持ち込んだ手荷物もすべて持って移動する
- 出国審査を受けたあと、再び同じ飛行機に乗り込む
重要なポイントはひとつだけ!
“トロムソ経由便では、必ず一度飛行機を降りて出国審査を受ける”
これを覚えておけば、初めてでも戸惑いにくいはずです。
流れ自体はそこまで複雑ではなく、案内に沿って進めばスムーズに移動できます。
※補足
スヴァールバルからオスロへ戻る復路の乗り継ぎは、往路より少し複雑です。
そちらは後半の「トロムソ空港での乗り継ぎ【復路】の流れ」で詳しく紹介します。
ロングイェールビーン到着

ロングイェールビーン空港に到着してからの流れ
飛行機を降りたら、ターミナルまでは短い距離を徒歩で移動します。
極地の冷たい空気を最初に感じる瞬間なので、到着前に防寒具を手元に出しておくとスムーズです。
スヴァールバル諸島はシェンゲン圏外ですが、ロングイェールビーン到着時に入国審査はありません。
そのまま荷物受け取りエリアへ進めます。

スヴァールバル空港から市街地へのアクセス方法

ロングイェールビーン空港から市街地へ向かうときは、空港シャトルバスを利用するのが一般的です。
空港シャトルは、すべての到着便・出発便に合わせて運行され、市内のホテルやゲストハウス付近に停車します。
空港の外には、到着便に合わせてシャトルバスが待機しています。
ハイシーズンには2台並ぶこともあるので、乗車時に運転手へ宿泊先を伝えて、どこで降りるか確認しておくと安心です。
また、シャトルバスは到着から約30〜40分後、または手荷物レーンが空になってから出発します。
到着してすぐに出発するわけではないので、荷物を受け取ってから落ち着いて乗車すれば大丈夫です。
- 所要時間:約15分
- 停車場所:主要なホテルやゲストハウス付近
✅ 支払い方法
乗車後、出発前に運転手がカード端末を持って各席をまわるので、その場で「片道」か「往復」を伝えて決済します。
- 大人 … NOK 110
- 学生 … NOK 75
- 子ども … NOK 45(14歳以下)
※往復チケットを購入した場合は、帰りのバスでレシートの提示が必要になるので、なくさないように保管しておきましょう。
🚖 タクシー利用について
大人3人以上のグループなら、流しのタクシーをうまく利用できれば、シャトルバスより割安になることもあります。
ただし、島内のタクシー台数は限られていて、飛行機の発着時間帯はつかまえにくいこともあります。
スヴァールバル諸島からノルウェー本土へ

ロングイェールビーン市街地から空港までの移動方法
ロングイェールビーン市街地から空港へ向かうときも、空港シャトルバスを利用するのが基本です。
空港シャトルは、フライト出発の約2時間前に最初の停留所を出発し、街中のホテルやゲストハウスを順番に回って空港へ向かいます。
✅ 空港シャトルバスの乗車ポイント
- 事前予約は不要
- 出発時刻はフライトに合わせて変わる
- ホテルやゲストハウス前で待っていればOK
- 運賃は運転手に支払う(乗車時または最後の停留所で)
- クレジットカード決済が基本
- 往復チケットを持っている場合は、レシート提示で乗車できる
最新の時刻表は、公式ウェブサイトで事前に確認しておきましょう。
空港シャトルバスの時刻表はこちら↗
🚖 タクシー利用について
タクシーを利用する場合は、基本的に事前に電話などで手配しておくのがおすすめです。
ロングイェールビーン市内には流しのタクシーや停留所はなく、「Uber」などの配車アプリも利用できません。
特にハイシーズンは混み合いやすく、直前だと手配しにくいこともあるため、利用するなら早めに予約しておくと安心です。
空港 → 市内の事前予約タクシーは割高になりやすいですが、市内 → 空港の移動は通常料金で利用でき、筆者の経験では、料金は 250 NOK 前後が目安です。
人数が多い場合は、シャトルバスよりタクシーのほうが便利なこともあります。
スヴァールバル空港の様子と出発前に知っておきたいこと


ロングイェールビーンのスヴァールバル空港は、コンパクトながら使いやすいです。
チェックインは自動化が進んでいて、空港に着いたら自動チェックイン機とセルフ手荷物預け機を利用します。
スキー板などの大型荷物がある場合は、有人カウンターで手続きしましょう。
出発・到着ロビーにカフェや売店はありませんが、保安検査を通過したあとにCoopの売店(街中のスーパーと同系列) があり、軽食や飲み物、お土産を購入できます。

✅ 空港内の設備情報
- 無料Wi-Fiあり
- 待合スペースあり
- 充電スポットあり
- 保安検査後に売店あり
💡 注意点
空港はフライトの発着時間に合わせて営業しているため、空港泊はできません。
夜遅くや早朝の便を利用する場合でも、街中で宿泊先を確保しておきましょう。
トロムソ空港での乗り継ぎ【復路】の流れ

復路のトロムソ空港での乗り継ぎも、基本的な流れは往路と同じです。
トロムソに到着したら、全員が一度機外に出て、入国審査を受けます。
スヴァールバルはシェンゲン圏外のため、本土ノルウェーへ戻るときもパスポートコントロールがあります。
ただし、その先の流れは「オスロ行き国内線」か「国際線」か、そして預け荷物の扱いによって少し変わります。
ロングイェールビーン → オスロ行き(ノルウェー国内便)

- 入国審査を終えたら、必要に応じて到着ロビーで預け荷物を受け取る
- 1階の出発ロビーへ移動
- 預け荷物がある場合は、再度手荷物預け入れを行う
- 2階の保安検査場で手荷物検査
- 搭乗ゲートへ向かう
預け入れ荷物がない場合は、入国審査後にそのまま保安検査場へ進みます。
最近は、ロングイェールビーン空港のセルフチェックイン機で、トロムソで荷物を受け取るか、オスロ空港やノルウェー国内の最終目的地まで通すかを選べるケースもありました。
ただし、このあたりの運用は航空会社や旅程によって変わることがあるので、最終的には荷物タグの行き先表示を確認するのがいちばん確実です。
ロングイェールビーン → 国際線乗り継ぎ(例:日本へ帰国)
※以下は、同じ航空会社・同一航空券で乗り継ぐ場合です。
- パスポートコントロールを通過したら、出発ロビーへ移動
- 保安検査を済ませて搭乗ゲートへ向かう
預け入れ荷物は、同じ航空会社・同一航空券での乗り継ぎなら、最終目的地までそのまま運ばれることが多く、トロムソで受け取らなくてよいケースが一般的です。
ただし、荷物の扱いは旅程によって変わることがあるため、ロングイェールビーン空港で発行された荷物タグに最終目的地が正しく記載されているか確認しておくと安心です。
まとめ|スヴァールバル諸島への行き方は、意外と難しくない
今回は、オスロからスヴァールバル諸島・ロングイェールビーンまでの行き方を詳しくご紹介しました。
一見ハードルが高そうに思える北極圏への旅ですが、実際には日本からオスロを経由し、必要な流れを押さえておけば個人でも十分アクセスできます。
事前に全体の流れを知っておけば、移動そのものはそこまで難しくありません。
スヴァールバル諸島はシェンゲン協定の適用外地域のため、トロムソでの乗り継ぎや復路の荷物の扱いは少し特殊です。
ただ、私自身も何度も移動しているなかで感じるのは、手順を理解していれば必要以上に身構えなくて大丈夫、ということです。
- 日本からはオスロ経由が基本ルート
- オスロでは前泊を視野に入れると旅程が立てやすい
- ロングイェールビーン空港から市街地へはシャトルバス利用が基本
- トロムソ経由便では出入国手続きと荷物の扱いに注意
難しそうに見える“世界の果て”へのアクセスも、ポイントさえ押さえておけば、ぐっとハードルが下がります。
ぜひこの記事を参考に、スムーズにスヴァールバル旅行の準備を進めてみてくださいね。
📝 次に読むなら
ロングイェールビーンのおすすめホテルや滞在エリアは、こちらの記事で詳しく紹介しています。


